IoT推進ブログ

IoTに関する施策について、関わる政治家などもふくめていろいろ書いていこうというブログ

第四次産業革命について思うこと(前編)

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第四次産業革命という言葉を見聞きするようになってから数年が経過しました。そして、2017年に入ってからは、ビジネス系の雑誌を手に取れば必ずといっていいほど、第四次産業革命の内容の一部を表す「AI(人工頭脳)」や「IoT(Internet of Things)」に関する記事が掲載されていることに気が付きます。

 

2017年現在において産業革命は、18世紀後半に始まった第一次産業革命から21世紀に始まった第四次産業革命までの4つに分類されます。第一次産業革命は手工業生産から工場制生産となり、手作業で行っていた生産が機械化されたことに特徴がありました。そして、第二次産業革命では油田開発が進んだことによる重工業等の大量生産が可能になったという特徴を持ち、第三次産業革命からはコンピューターによる自動化が進みました。現代の第四次産業革命ではコンピューターによる自動化がさらに飛躍し、コンピューター自らが学習し、働くといった自律制御の時代となりつつあります。

 

私はこの「産業革命」という言葉のイメージから「第四次産業革命」という言葉を初めて聞いたときには、主に製造業やIT関連企業に関連することであり、私たちの暮らしへの影響といえばロボットが接客をする店舗ができたり、家族の一員として迎え入れられたりするような変化がある程度かと考えていました。しかしながら、「AI」や「IoT」の発展により、今ある職業のうちの4割、5割が10年後、20年後にはなくなってしまうという有識者による情報を頻繁に見聞きするようになり、ひとりの労働者であり子供を持つ親として漠然とした不安感や危機感を抱きました。

 

たしかに、すでに働き手が減少している業界もあり、アルバイトの平均時給も年々上がっていますし、最低賃金も10年前と比較して100円以上上がっている地域もあります。このまま時給が上がり続けることに加えて働き手が不足する事態を考えると、企業もロボット(コンピューター)でも出来ることはロボット(コンピューター)に任せ、私たちは私たちにしか出来ない、代替不可能な部分で能力を発揮させ、ロボット(コンピューター)との分業をしていくことを考えるのが自然の流れなのかとも思います。

 

ただ、今はまだ、10年、20年先の未来において、どのような変化が起きているかわからないため、その頃に社会人になっているであろう、現在の小中学生の将来にも不安を感じます。教育内容に変えるにしても、その負担を抱えることになるのは子供たちですし、子供たちを育てる親の感覚が時代の変化についていけない状況であれば、子供たちの将来の選択肢を狭めてしまうと思うからです。

 

現在のところ「AI」や「IoT」に関する知識は、職務上で関わりのある一部の人たちを除いては、断片的に雑誌やテレビで見聞きする程度という方もたくさんいます。店頭やイベント会場で接客をするロボットを観ても流行りモノ程度の認識で、いずれ廃れるであろうと感じている方もいます。確かに、これまでも様々なモノが流行っては忘れられていますし、貧富の差が激しい時代ですから、流行りモノにはお金をかけられないと考えられている方もいます。しかしながら、これらが一時の流行ではなく、いずれは定番となるようなものであれば、不本意に時代の流れに取り残される人を作らないような工夫が必要かと思いますし、誰もが平等に受けることのできる初等教育前期中等教育の現場で「AI」や「IoT」を身近に感じ取れるような仕掛け作りも早急に必要になってくるかと思います。